日産自動車の社長兼CEOとして、日々の舵取りを担う内田誠氏。
しかし、日産は2024年9月期の中間決算で大幅な減益と9000人のリストラ計画を発表するなど厳しい状況に直面しており、内田氏も役員報酬の50%返還を決断しました。
これで内田社長の2024年の年収は6億円超えという事が明らかになり、その役員報酬が大きな話題を呼んでいます。
この記事では、内田誠氏の年収と役員報酬の推移、報酬返還の背景にある日産の経営不振について簡潔に解説します。
内田誠社長の年収は6億円超え
内田誠社長の年収
内田氏の2024年度の年収は約6億5700万円とされ、日本のトップ企業の中でも高水準です。
ちなみに、年齢は1966年7月20日生まれの現在58歳です。(2024年現在)
内訳としては、基本報酬や業績連動型の報酬が含まれており、実際の手取りは税金などで減額されるものの、3~4億円の手取り収入があると考えられます。
日産以外の主要自動車メーカーと比較しても、その報酬額は際立っています。2024年度の年収を見てみましょう。
メーカー | 社長の年収 |
---|---|
日産自動車 | 6億5700万円 |
トヨタ自動車 | 2億4613万円(平均) |
マツダ | 2億7200万円 |
スズキ | 8542万円(平均) |
日産の役員報酬は他社と比べても高額で、役員一人当たりの報酬額もトヨタを上回っている点が注目されています。
ゴーン元社長と内田誠社長の年収の推移
以下に、日産自動車の内田誠社長とカルロス・ゴーン元会長の年収推移をまとめました。
年度(期) | 内田誠社長の年収 | カルロス・ゴーン元会長の年収 |
---|---|---|
2014年3月期 | – | 9億9500万円 |
2015年3月期 | – | 10億3500万円 |
2016年3月期 | – | 10億7100万円 |
2017年3月期 | – | 10億9800万円 |
2018年3月期 | – | 7億3500万円 |
2019年3月期 | – | 16億5200万円 |
2020年3月期 | – | – |
2021年3月期 | 3億2700万円 | – |
2022年3月期 | 4億9700万円 | – |
2023年3月期 | 6億7300万円 | – |
2024年3月期 | 6億5700万円 | – |
カルロス・ゴーン元会長は、2019年3月期に16億5200万円の報酬を受け取っていました。
一方、内田誠社長は2021年3月期に3億2700万円の報酬を受け取り、その後増加傾向にあります。
内田誠社長の役員報酬返還の背景とは?
業績不振
日産自動車は2024年9月の中間決算で営業利益が前年同期比90.2%減の329億円にとどまり、経営の厳しさが浮き彫りになりました。
特に主力市場のアメリカでのEV車の売れ行き不振、さらに中国市場での競争激化により販売が落ち込んでおり、業績回復には大きな課題が残されています。
この経営不振を受け、内田社長は役員報酬の50%返還を決断しました。
これにより、2024年度の年収は約5億1937万円に減額される見込みです。
さらに、2025年以降も業績が好転しない限りは、年収3億円台になる可能性も指摘されています。
SNSで巻き起こる批判と「高額報酬」への反発
内田氏の年収について、SNSでは「経営陣は責任を果たしていないのでは」という批判が相次いでいます。
特に、「利益90%減で9000人のリストラが行われる中、役員報酬が3億円を超えているのは不公平だ」といった意見が目立ち、さらには役員報酬の完全返上を求める声も出ています。
一部のユーザーからは、「リストラされる9000人の生活を考えると、役員報酬もゼロにすべきだ」という切実な意見も寄せられており、経営者としての責任を問う声が多く集まっています。
業績回復への期待と課題
内田氏は2020年に「日産ネクスト」という中期経営計画を打ち出し、日産の経営再建に取り組んできましたが、業績回復には至っていない状況です。
特に、他の自動車メーカーがハイブリッド車で利益をカバーしている一方、日産はEV車の戦略に集中しているため、市場の変動に対応しきれない点が課題となっています。
今後、日産が経営再建を成し遂げるためには、新たな市場戦略や製品ラインの見直しが欠かせません。
また、役員報酬が再度見直される可能性もあり、内田誠氏のリーダーシップが注目されています。
まとめ
内田誠社長の年収は日本でもトップクラスの6億円超えであり、役員報酬返還によっても依然高額です。
しかし、日産は2024年度に利益90%減という大きな打撃を受け、従業員9000人のリストラが発表されるなど、経営の厳しい現状が浮き彫りになっています。
内田氏がこれからも報酬返還の姿勢を維持するのか、日産が再び成長軌道に乗るのか、今後の動向に注目です。
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